ブロクパ族の村サクテンにもあった!ブータン押出式蕎麦
ブータンでお蕎麦といえば、ブムタンの押し出し式蕎麦プッタが有名です。
押し出し式蕎麦はブムタン名物だと思っていたのですが、山岳民族の住むサクテンにも押出式蕎麦がありました。さらに東のアルナーチャルプラデシュ州にもあったし、きっと東から伝わってきたのでしょうね。ブムタンのドゥル村にはサクテンの人たちと同じ言葉を話す人がいると聞いたことがあります。昔サクテンからブムタンに移住してきた人が伝えたのかな・・・空想が広がります。
2017年5月12日、サクテンの民家で作り方を見せていただきました。
サクテンではソバのことを「ブロ」と呼びます。ピンクの花の咲く普通ソバも育つには育つけれど、ほとんどがダッタンソバだそうです。
まず、ソバ粉に水を加えてよく練ります。ソバ粉100%です。
こちらがソバを押し出す道具。ブムタンと同じ「プッタシン」と呼びます。
自分たちでも作りますが、このプッタシンは大工さんに作ってもらったそうです。まれに見る芸術的センスを感じる美しいプッタシンです。最近はソバをあまり食べなくなったけれど、以前はよく食べていたそうです。
サクテンのソバ料理の種類:
1.コラー : パンケーキ
2.ザン : ソバ粉を熱湯で練ったもの
3.チョラー: ザンに似ているが水分が多い
4.プッタ : 今回食べさていただいた「麺」にしたソバ
練った生地がくっつかないように、道具は濡らしておきます。
生地を穴に入れて体重をかけて押出ます。
茹でます。ダッタンソバなので緑色ですね。
ザルにあげます。水には晒しません。
青ネギ、赤唐辛子、塩、バター、ヤクの熟成チーズで味付けしたスープをかけていただきます。
美味しいかどうかと言われると難しいけど、あまり辛くなくて食べやすい味でした。個人的にはブムタンの山椒を効かせた味のほうがダッタンソバには合うように思いました。
同じいわゆるブロクパ族でも、メラは標高が3500mと高いので(サクテンは3000m)ソバは育たないそうです。ですからブロクパの食べ物というよりもサクテンの郷土料理なのですね。
左はソバで作った焼酎です。
熟成チーズ(ショルツィク)は竹のワッパ(バムヅィ)に入れて保存しています。竹のワッパはサクテンの特産品。国境を越えてアルナーチャルプラデシュ州のタワンにも持っていって売るそうです。