アルナーチャルプデシュ州テンバン村【押出式蕎麦・納豆チリソース】
2019年4月、ブータンの国境の向こう側の世界をひと目みたくて、インド・アルナーチャルプデシュ州を訪れました。
ブータンの中だけで見ていたブータンのイメージが随分と変えられた旅でした。
目的のひとつは、ブータンそっくりな蕎麦を食べること。テンバン村の農家で食べさせてもらえました。
こちらが、ランチのご馳走。目当てのお蕎麦もあります。ブータンのブムタンなら、山椒や塩、唐辛子、油などで味付けをしますが、ここでは茹でただけ。左側にある納豆入りチリソースをかけていただきます。。
蕎麦はやや太め。聞いたらこのお蕎麦は手でヌードル状にしたのだそうです。
蕎麦作りの道具を見せてもらいました。ほぼまったくブータンのブムタンのプッタシンを同じ形です。「チルシン」と呼ぶそうです。チルは押し出す、シンは木や木でできた道具。ブムタンのものはプッタシン(プッタ=蕎麦、シン=木、木でできた道具)。つい最近まで、このスタイルのお蕎麦はブムタンの専売特許のように思っていたのに・・・押出式蕎麦がどんなルートでブムタンに伝わったのでしょう。
真ん中の四角いくぼみに蕎麦の生地を入れて、上の棒の突起で押出します。
「こんなふうに押し出すのですよ」と実演。体重を利用するのはブムタンと全く一緒です。
チリペーストに入れたという納豆も見せていただきました。よく潰したものをソーセージのような形にまとめてあります。一口いただきましたが、たしかに納豆です。糸はひかず、臭いもきつくなかったです。
東ブータンにも納豆がありますが、今では作ったり食べたりする人は多くありません。でも、ここではなくてはならない食材として納豆が食べられていました。昔のブータンもそうだったのかな、と想像しました。