【染色遊び】蓼藍の赤紫染め・・のはずが、ウールで失敗の巻

蓼藍の生葉から色素を抽出し、加熱しながら赤い色素(インジルビン)を生成させ、徐々に青から紫、赤紫へと変化する楽しい染色・・のはずが、目指したワインレッドにはならず、どれも青みのあるグレーになってしまいました。

ちょっと悲しいですが、失敗も大事な経験なので記録しておきます。

採ったばかりの蓼藍の葉160gに50度のお湯2リットルを加え、ビニール袋の口を縛って葉がしっかりお湯に浸かるようにし、2時間そのまま放置。

藍の葉
蓼藍の葉に50度のお湯を加えて2時間放置

 

 

2時間後に葉を取り出すと、お湯の色は思ったよりも黒っぽかったです。こんなに黒くてよかったかなぁ。。。

濾過
2時間後に葉を取り出した。色素がお湯に溶け出している(はず)

 

でも、小皿に少量とってみると、そんなに真っ黒ではなかったので一安心。

透明
小皿にとるとほとんど透明な色

 

まず80ミリリットルほどとりわけて、加熱せずに糸を入れて5分間浸して染めてみます。今回はシルクがなかったので、ウールの糸を使いました。ウールって加熱しないとキューティクルが開かないので染められないんじゃないの?と思い、糸綛を2つ用意し1つは30度のぬるま湯に浸し、もうひとつは沸騰直後のお湯に浸してキューティクルが開いている状態にし、両方同時に染液に入れてみました。

青くなるのかなぁ・・・と半信半疑でしたが、綺麗な水色になりました。やっぱり、アツアツにした糸のほうが色が入りやすかったですが、そうでないほうも綺麗に染まりました。

 

最初の液
最初に加熱しない液に糸を入れて5分浸し染め。この後、綺麗な水色に変化しました。

 

生葉染め
左はぬるま湯に浸しておいた糸、右はアツアツのお湯に浸しておいた糸

 

さて、ここからです。染液全部を加熱していきます。5分後に80ミリリットル取り出して5分間糸を浸して染め、10分後、15分後、25分後、と同じように染めていきます。加熱時間が長くなるにつれ、インジルビンという赤い色素が増えていき、インジゴの青との割合が変わっていき、徐々に青から赤紫に変化するはずなのです。目指せワインレッド!!しかし。。。。

 

煮出す
染液を加熱し続けます。

 

5分加熱後の染液では想定どおりグレーと青の中間色が染まりました。

しかし、10分、15分加熱後の染液でも色はほとんど変わりません。もっと赤が強くなるはずなのに。
染液は赤みが強くなっています。でも、色が青を優先して吸収しているようで、赤だけが残る感じ。ウールって絹と違ってインディゴは吸収するけどインジルビンは吸収しにくいのかしら。

そこで、小さな絹糸を試しに入れてみるとピンク系紫になりました。

 

藍染
15分煮た染液で浸し染め中
結果
左から、煮出し時間5分、10分、15分、25分

しっかり煮ない染色をウールでやろう、というのがそもそも甘かったかも。

でも、ウールとインディゴ、インジルビンの関係が(まだ1回しかやってないので断定はできませんが)絹の場合とは違うと分かっただけでも収穫があった、と思うことにします。

ムラになっているところだけ、ピンク色です。生まれたばかりの子犬の兄弟がお母さん犬のおっぱいを奪い合うときにトロイ子はなかなか吸い付けない。インジルビンもインジゴに負けて、たまたまインジゴがこないところに吸着できたのね。できれば2人とも仲良く吸着して青と赤で紫になって欲しかったです。

部分的にピンク
ムラになっているところだけピンク色に染まっていた