【吾野の自然】<シダ> 存在感なしNo.1 トラノオシダ

近所の石垣に生えている小さいシダ。トラノオシダというそうです。

トラノオシダ 虎の尾羊歯 チャセンシダ科チャセンシダ属 Asplenium incisum

人里の石垣のようなところにふつうに見られ、ちいさくてこちゃこちゃしているから知名度と認知度はかなり低い、とwikipediaには書かれているし、図鑑にも、あまりにも普通にみかけて喜びを感じさせない、などと書かれてしまう。そういう存在。いいですねぇ。なのに、名前は立派。虎の尾です。

 

トラノオシダ

 

垂れているばかりじゃなくて、スペースがあれば上に伸びているのもあります。胞子葉は上に伸びる傾向があるそうです。

トラノオシダ

 

目立たないとはいえ、切れ込みの形が上品な葉です。下部の片方がふくらんで大きいです。全体的に柔らかくて毛がないシダです。

トラノオシダ

 

裏を見ると下のほうの羽片をのぞき、ほぼ全体にソーラスがついています。

トラノオシダ

 

ソーラスのアップ。細長く、中肋に沿ってハの字についています。包膜が破れて胞子嚢が露出しています。

トラノオシダ

 

iphoneにマクロレンズをつけてさらにアップにしてみました。ムカデのような胞子嚢の環帯がのびきっています。胞子はとっくに撒き散らかされた後でした。

トラノオシダ