【ブータン染織の旅】インド国境でブータン織物とエリ蚕飼育

2018年3月の東ブータン染織の旅の帰り道。サンドゥップジョンカルからインド・アッサム州に出国。国境近く(インド側)でブータン人用の布を織る人、ブータン人相手に糸を売る人、ブータンの織物素材になるエリ蚕を飼育する人を訪ねました。国境周辺って本当に面白いです!

諸事情でこれらが見られるかどうかはその日にならないとわからないので、ツアーの日程表には入れられません。このときは状況もよく、参加者の方のノリ?もよく、バッチリ楽しめました。

地図

 

ブータンの出国検査を済ませて、インドの車に乗り換えて出発・・・といっても、もう1、2分で(歩いたほうが早い?)車を降りるとインド人(ボド族)がブータン人に売るためのブータン布を織っているところが見られます。

国境ゲート
国境ゲート。手前はブータン、ゲートの向こう側はインド・アッサム州
住宅街
この何もなさそうな住宅街に入っていきます
織り
インドの人がインドの機織り機でブータン人用の布を織っています。この布は赤い格子の伝統柄の「マタ」です。

織った人から直接買うと安く買えるので、ブータンの手織りにこだわらない人はここで買うのもおすすめです。ただ、諸事情でいつも寄れるわけではないのですが。

その後、車に乗って5分もかからないかな・・・メラバザールへ。メラバザールは2つあります。ふつうは国境ゲート前の市場のこと。私たちが行きたかったメラバザールはガイドも知らずに聞きながら辿り着きました。ブータン人が糸や布(インドで織られた安いブータンデザインの布)を買いに来るお店が並んでいます。

 

お店
インドで織られたブータン布をブータン人に売りますが、ときどきブータン人が織ったものも売られています。
糸や
ブータンの織手さんがここで糸を買います。ブータンの紙幣も使えます!

 

糸を買い込んだらまた車で5分。インドのイミグレーションへ。パスポートにインド入国スタンプを押してもらいます。

その後、エリ蚕の養蚕をするアムライグリ村へ向かいました。この地域でエリ蚕の養蚕が行われていることは分かっていましたが、誰に聞いてもどの村か分からず、何年もかかってやっと見つけ出した村です。他にもいくつかの村でエリ蚕を飼っています。曲がり角も何の目印もないので、ドライバーが退職してしまったら行けなくなってしまうかも・・・。

風景
エリ蚕を飼う村に向かって原っぱ(大雨のときは川)を歩きます。遠くの山はブータンです。
ボド族
ボド族の女性はドコナという1枚布を、帯も何もなく着ます。突然の訪問なのに快く見学させてくださいました。
エリ蚕の飼育
束ねたヒマの葉を竿に吊るしてエリ蚕の餌にします。ヒマのことをエンディというので蚕をエリというそうです。
エリ蚕
よく成長したエリ蚕の幼虫
上蔟
バナナの葉の中で繭を作ります。手前に繭が積んであります。
エリ蚕の繭
エリ蚕の繭。長く1本に糸を引けないので綿のように紡ぎます。
エリ蚕
左の繭から出た成虫が布にとまって後尾して産卵します
エリ蚕の卵
エリ蚕の卵です

このときのガイドは紅茶にとても詳しい人でした。お父さんが紅茶のテイスティングの専門家だそうで。じゃあ、美味しいアッサムティーを飲まなくちゃ!とローカルなチャイ屋さんに入りました。ホテルの高い紅茶よりも、庶民の紅茶のほうが何倍も美味しいそうです。本当にそう思います。

以前はただ通過するだけだった道ですが、面白いものがいっぱい。この道、大好きです。

 

 

紅茶や
ローカルなチャイ屋さんで本場アッサムティーを味わいました