【資料紹介】ブータン+北東インド ・アッサム、ナガランド州染織の旅報告書2017年版
ナガランド(現在はインド)。まだこんな面白いところがあったのか!と感動の旅でした。
ブータン北部、チベット国境に近いラヤ村へトレッキング。特徴的な竹の帽子作りを見せていただけました。
ブータン東部の山岳民族ブロクパ族の村に滞在。ヤクの毛織物やラック染料で赤く染める方法なども教えていただきました。
北東インドアッサム州の野蚕の旅では、有名な黄金のシルク、ムガ蚕の幼虫が見られ、マジュリ島で子供がお母さんの織りを真似て遊んでいた姿が印象的でした。
旅で見たことをなるべく詳しくまとめた報告書です。
カラー74ページ
900円
世界から秘境がなくなりつつありますが、ここナガランドは旅心をくすぐるとても面白いところでした。観光用のものがほとんどなく、自分たちのために織る布、納豆などの食文化、ふつうの暮らしのひとつひとつに感動しました。快適な宿を必要としない人にはすごくおすすめの場所です。
昔は若者たちが共同で暮らす若者宿がありました。若者宿の経験がある女性たちが、当時の綿紡ぎを再現してくださいました。手を動かしながら歌う彼女たちの声の響きにゾクゾクしました。とても明るい、楽しい人たちでした。
ブータン東部の山岳民族ブロクパ族のサクテン村に一人で(ガイドと)調査に行きました。ウール糸の紡ぎ方、ヤクの毛の利用方法、ラックで赤く染める方法など、滞在先のお母さんに教えていただきました。遊牧、ウール、ヤクが好きな方と一緒にいつかサクテンにじっくり滞在して自分たちでも糸紡ぎをしたいです。サクテン、とてもいいところです。
ブータン北部のラヤ村は、独特の衣装を持つ遊牧民の村です。とくに女性たちの三角錐の帽子がユニーク。竹の帽子を作れる人が2人になってしまったと聞き、頑張って歩いてラヤ村を訪ねました。帽子以外にも、本当は国境が閉ざされているはずのチベットとの物流秘話など聞けて面白かったです。
東ブータンに接する北東インド・アッサム州は黄金のムガシルクで有名。アッサムだけを尋ねる旅をしました。アッサムの人たちは穏やかで親切。急な訪問にもかかわらず、ムガシルクの衣装(サリーに似ていますがツーピース)に着替えてくださった方。政府の研究機関も観光客の私たちを歓迎してくださいました。
プラマプトラ川の中洲、マジュリ島。美しい織物を織るミシン族。機織りをするお母さんのそばで器用に細い棒を組み立てた機織り機で織り遊びをする子供たちがとっても印象的でした。今回は日帰りでしたが機会があれば3泊くらいしてみたいところでした。
ブータンの国境山岳地域や、ブータンと接するインドのあまり知られていない地域を訪れることができた2017年でした。豊かな文化、そして何よりも優しい人々と出会えたことは思い出すだけでも幸せな気持ちになります。