北東インド・ナガランド州で出会った「納豆」、ライスビールetc.
2017年3月、私たちは北東インドのナガランドを訪ねました。近代的になったとはいえ、まだまだナガランド的なものが随所に残り、期待以上の旅でした。
旅のメインテーマの織物に加えて噂に聞いていた「納豆」にも出会えました。納豆を見たのはコノマ、トゥフェマ、モンでしたが、きっとナガランドではどの家でも納豆を作り、日常的に食べているのだろうと思いました。
コノマ村でホームステイ。キッチンの奥の暖炉の内壁に新聞紙にくるまれた納豆を見つけました。
大豆潰し、塩などは混ぜない状態で発酵させていました。臭いはきつくなく、このままお醤油で違和感なく食べられそう。納豆のことをこの家族(アンガミ族)は「ザティ」呼んでいました。包んでいる葉はアルピニア(月桃)と教えてもらったけど・・(?)。==>「納豆の食文化誌」著者の横山智先生に教えていただきました。クズウコン科フリニウム属(Phrynium)で東南アジアのタイ系カチン系の納豆に使われているものと同じだそうです。(この3つ下の写真も同じ)大きくて丈夫でとっても便利。
「ケハタトゥ」。ブータンのエゼに似ていると思いました。唐辛子ペーストっぽい感じが。エグゾニ(納豆?大豆?←自分で書いたノートの意味が・・ 😅)、生姜、塩、チリパウダー。大豆が固かったです。生だったのかな?
トゥフェマの村散策で訪れた民家の台所。囲炉裏の近くのお鍋に潰した大豆を入れて納豆を作っていました。ここもアンガミ族の村。
モンのコニャック族の宿で見た納豆。彼らの言葉で「アクニ」。最初に見た納豆と違い、こちらは粒のまま。少し粘り気はあるものの、糸を引くというほどではなかったです。やはりそれほど強烈な臭いではなく、日本のご飯を持っていって日本風に食べてみたかったです。夕食に納豆料理を出してもらうことにしました。
「これが最高よ!」と見せてくれた巨大な豆。ロンチャックと呼ばれるネジレフサマメ。便秘や様々な病気にも効果があるそうで、このひと束がナガランドでは30Rsで買えるけど、マニプール州のインパールでは100Rsもする、と熱く語ってくれました。ネジレフサマメを直火で炙り、納豆、唐辛子、塩、ニンニク、コリアンダーと和えてサラダにします。
大粒のネジレフサマメの存在感がいいです。ソラマメでも代用できるかも。
納豆が目的でなくてもこれだけ見たり食べたりできたので、本腰を入れて?納豆目当てで行ったらナガランドは面白そうですね!
ついでに、ナガランドで出会った納豆以外の珍しい食べ物もアップしておきます。
おじちゃんたら昼間っから!ナガランド名物ライスビール。大麦ではなくお米を発芽させて作ったお酒。ナガランドはキリスト教の州でお酒は禁止です。でもライスビールはまだ残っていたんですね。
こちらがそのもろみ。
市場で売られていた麹。あらためて考えるに、麹で何を作るのだろう?
ビニール袋に入っているのは、スグレモノ調味料の発酵タケノコ。旨味と酸味たっぷり。アルナーチャルプラデシュ州やメガラヤ州でも見かけました。発酵タケノコが使われている地域ってどれだけ広いのでしょう。
肉と発酵タケノコのおかず。あまり辛くなく、旨味たっぷり、ご飯に合う料理です。
タピオカの根っこ。さつまいもよりもポロっとほぐれてさっぱりして食べやすかったです。いくらでも食べられそう。
ジュズダマ(と説明されました)のお粥。滋養ありそう。柔らかくて香ばしくて美味しかったです。
この実だそうです。
赤いお米のご飯。弾力があって噛みしめるほどに味わいが広がります。
もち米のご飯
Amur Falcon (アカアシチョウゲン)の渡りが見られるところでは、狩猟禁止の看板が。「射ったり、罠にかけたり、売ったり、食べたり」してはいけません、と書かれています。ナガランドの人たち何でも食べちゃうのね・・・・。