【資料紹介】ブータン+インド・アッサム、メガラヤ州染織の旅報告書2016年版
誰に聞いても分からなくて、きっともうブータンでは綿栽培は行われていないと諦めたときに出会ったトンサ村。テントに泊まって綿摘み、糸紡ぎ、染め、織り、をじっくり見せていただきました。
経由地アッサムではエリ蚕を飼育する美しい村も訪れました。
せめて見たものだけでも記録しておこうと、仲間と一緒に作った報告書です。
カラー40ページ
700円
ブータンに入る前に北東インド・メガラヤ州の村に寄り道しました。ずっと見たかったエリ蚕の飼育。どの家にも庭先に小さな建物があり、庭に植えた植物を餌にしてエリ蚕を育てていました。美しい村、親切な人たち。まだこのようなところがあったのか、と心あらわれるような場所でした。
旅の目的地、ブータンのペマガツェル県トンサ村。自給自足の村では家のすぐ脇にリュウキュウアイが元気に育っていて、その葉をとって潰して灰汁を加えて発酵させ、藍染をしていました。左下の青年は、この村で育てた綿で糸を紡ぎ、この村の植物で染め、お母さんが織った布で仕立てた衣装を着ています。
糸紡ぎは日本とそっくり。そっくりだけど違っていて面白い。道具は村のおじいさんが作ったもの。道具を作れる人はもう2人だけになりました。道具の図は旅仲間の方が描いてくださいました。
ブータンを出国し、アッサム州に入り、エリ蚕の飼育が盛んなウダルグリ村に足を伸ばしました。アッサム州政府の研究機関も訪問。産卵や孵化の様子も見られました。近くのレストランでは、ガイドが特注してくたエリ蚕の幼虫カレーも勇気を出して食べました。
同じ年に訪れたブータンの山岳遊牧民ブロクパ族のことも載せています。
外国人がほとんど行かないところは道路も宿も快適なところではないのですが、そんな旅に喜んで参加してくださるお客さまのおかげで貴重なものを見せてもらえました。きっと数年したら消えてしまうかもしれないもの、せめて記録に残したい、たくさんの方にそこへ旅をした気持ちになっていただきたいと報告書を作りました。また機会があればスライド上映会などもぜひ各地で行いたいと思っています。