空気が透明なブータンの秋、プラッカールのお祭りにまた行きたい
西ブータンのツアーでホテル・食事・道路が大丈夫だった方たちとそのお友達グループで2017年11月3日〜11日ブムタン地方のお祭りを訪ねました。
パロからブムタン(チョコール)までは長い道のりなので、私達は片道国内線を使いました。座席数が少なく観光シーズンの予約はとても難しいのですが、みなさんに早期予約にご協力いただき本当にありがたかったです。
パロ空港から国内線に乗り込みます。
ブータンヒマラヤに沿ってのフライトなので、晴れると素晴らしい眺めです。未踏峰としては世界最高峰のガンカルプンスムも見えました。
ブムタン(チョコール)に到着。宿は家庭料理と織物を堪能させてもらえるレキ・ロッジです。ときどき「レキロッジに泊まりたかったけれど満室だと言われました」という方がいらっしゃいますが、本当の理由は現地の旅行会社が別のホテルと契約をしているのでそちらを利用しないといけないからなのでしょう。ブータン社会事情ですね。
レキロッジ自慢のお菓子「カプセ」。これは作り方を見せてくださったときの完成品。油でサクっと揚げていただきます。食べてしまうのが勿体ない・・・
チョコールにあるブータン最古の寺院のひとつ、ジャンベラカン寺のお祭りに行ってみました。20年以上ぶりでガラリと雰囲気が変わっていました。地元の人より観光客のほうが多いのにはびっくりしました。女性たちが機械織りの民族衣装を着ているのは、手織りの衣装を調達する余裕のない人が引け目を感じないように決めたルールなのだそうです。
翌日、バスで1時間弱のチュミへ。プラッカール・ゾンのお祭りを訪れました。写真のように少し足場が悪いところを歩きますが、そんなに長くないので大丈夫です。
プラッカールとは、白い猿の意味です。伝説によると白い猿が一夜にして建てた館なのだとか。プラッカール・ゾンはこの地方を治めていた豪族の館でした。今もその末裔の家族が守っています。いかにも村のお祭りらしい、いい感じが残っていました。嬉しい、嬉しい。
歌と踊りを披露する地元の女性たち。みんな手織りの民族衣装を着ています。西ブータンのパロのお祭りでは、みんなとても高価なシルクの衣装でしたが、ここでは少し前の時代を思わせるコットンやウール地にシルクの模様を施した衣装でした。このくらいのものが、私は一番ブータンらしい気がして好きです。
重低音の音楽が聞こえてきました。いよいよ悪霊調伏の踊りが始まります。
小さいお坊さんも立派に太鼓を叩く大役を果たしています。民族衣装でバッチリ決めた少年、かっこいいですね。
しばらくしてお祭りを後にしました。これからお祭りに行く家族と出会いました。楽しんできてくださいね。
学生さんたち。制服も民族衣装です。この赤を基調としたチェック柄はブムタン特産の布「マタ」です。
チュミにあるヤタ織物のお店。ヤタはブムタン特産の毛織物。このお店を経営するソナムさんは織りはもちろん、伝統的な染色の名人です。お店の裏の作業場で染料なども見せていただきました。販売している織物はインドの輸入糸を使ったものが多い(観光客の需要が高い)ですが、ヤクやローカルシープのもの、ソナムさんの手染めのものなどもあります。見分けられるかな・・・・。
翌朝、バスで移動中、プラッカールの館にトンドルが御開帳されていました。トンドルとは、一目見るだけで罪が清められるアップリケでできた巨大な仏画のこと。王様が今朝ヘリコプターでいらっしゃって寄贈されたそうです。今度プラッカールのお祭りに行くときにはトンドルを間近に拝めることを楽しみにしています。