タイヤル族の織り機で半分織ったものをブータンの織り機に移して織ってみた
台湾の旅で、タイヤル族の織りを織り終えることができず、持ち帰ってブータンの機織り機にかけて続きを織りました。
基本的な仕組みはよく似ているのですが、小さなところが少しずつ違い、興味深かったです。
この布を織るのに機織り機も進化してきたのだなぁ、と布と道具のコンビがとっても大切に思いました。
例えばの、糸綜絖をかける棒です。
この写真は台湾で撮影。糸がかかっている棒は端っこでくっついた二本の棒。
糸綜絖を引っ張りあげる時はこのようになります。上側の棒だけを持ち上げれば良いです。
ちなみに、ピンと伸ばした足を、踵を軸にして横に開くと手前に倒れかかってくるので、自然に綜絖の開口ができます。これは織りやすい。
こちらは、家に持ち帰ってきてブータンの機織り機にかけたもの。綜絖は一本の棒だけなので、引っ張り上げる時はこの棒を持ち上げます。綜絖の糸に指をかけるので、タテ糸同士が広がらないように注意しながら。
この平織りの布を織るのなら、タイヤル族の織り機の方がブータンの織り機よりも、ずっとラクに織れると思いました。
でも、細かい模様の縫い取り織りを施すなら、ブータンの織り機の方が角度も安定もいいな、と感じました。
織る布と織る環境、織る道具、みんな繋がってることを感じました。
機織りって面白いですね。
余談ですけど、とってもお世話になったTEORIYAの多田さんが紡いだ糸をヨコ糸に使ったら、ピッタリ使い終わって織り終わりました。多田さんの思い出も織り混んだ綺麗な布になりました。