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ブータンの歌と踊り 来年はオリジナルプログラム

毎年6月恒例の、ブータン「染織・暮らし・青いケシ」の旅に行ってきました。
今年も素晴らしいメンバーで最高に楽しい旅となりました。

初めてブータンに行く方のために、来年も同じツアーを企画中です。
1つだけ、「よし!変えよう!」と思ったことは
最終日に見せてもらう、ブータン伝統の歌と踊りのショーです。

いくつかある舞踊団の中で、クオリティーの高いプンツォ・ルヤンに
ホテルに来てもらって貸し切りで演じてもらっています。
みなさん、とても楽しんでくださるのですが
私はいつも心の中で葛藤を感じていました。

ブータンマニアは別として多くの方にとっては
わかりやすくていいのですが
楽器の種類も少ないし、遊牧民の歌のときの衣装は
ホンモノとはかなり違います。
でも、ホンモノを用意するのは無理だし、
ホンモノは華やかな舞台衣装には適していないので
それは仕方がないことです。

余計なことは言ってはイケナイと自戒していましたが
一生懸命楽しまれている旅のメンバーの皆さんを見て
これでいいんだろうか・・・・・と再び悩んでしまいました。

それはそれとして、文句言わずに、私たちのツアーだけオリジナルプログラムでやってもらおう!
まず、楽器はブータンのすべての楽器を用意してもらい、少しずつ演奏、音色や演奏の方法を見せてもらいます。

歌は、ノリのいいものだけでなく、ブータンの古典である「シュンダ」(ゆっくりしたメロディー)と、「ベダ」(チベットの影響を受けたテンポのよいメロディー)を披露。女性が複数で歌うシュンダは倍音が出てゾクゾクします。

仮面舞踊は、お面のどこにのぞき穴があるか、とか、そんなポイントも面白いでしょう。
とにかくあの跳躍力は素晴らしい。

そして、最後に一緒に踊るお祈りの踊りは、最近はやりの簡単なものではなくて
外国人には難しいだろうとはずされてしまった???昔の「タシレベ」をやってもらいたい。
一人がリードで歌って、全員がハモるところ、すごく厳かです。

来年は「織物・暮らし・青いケシ+音楽」の旅です!

 

ブータンのシャクナゲ 2008年GWの写真から Rhododendrons of Bhutan

写真を整理しています。2008年にはブータンの西から東へ走る旅、シャクナゲの当たり年でたくさんのシャクナゲを見ることができました。その一部の写真です。

ブータンを東西に分けるペレラ峠(3360m)の付近はシャクナゲの多いスポットです。
ブータン固有種のRhododendron kesangiaeも見られます。ピンク色の大きな花がとても華やかです。


R.hodgsonii もピンク色の大きな花ですが、幹を見るとツルツルしているので見分けがつきます。

深い赤い色のR.thomsonii はフォブジカ谷の入り口に群生していて、蜜を吸いに来たタイヨウチョウが見え隠れしていました。

R. cilliatum は咲いている場所が限られています。フォブジカ谷の小学校の近くに咲いています。

R.falconeri も巨木、白いおおきな花、ゴワゴワとした感じの葉、存在感のあるシャクナゲです。

トンサのゲストハウスの庭に、香りの良いR.edgeworthii が植えられていました。

こちらも香りがよく、ふんわりと優雅に揺れるシャクナゲ R.griffithianum

ブムタンからさらに東に行くとトゥムシンラ峠(3740m)があります。シャクナゲの保護区になっているだけあって、珍しいシャクナゲが見られました。

峠の一番高いところに大木ではないけれど、クリーム色の豊かな花を咲かせていたシャクナゲはR. wightii でしょうか?


こちらも峠の頂上付近に咲き始めていたもの。ふわふわの毛に覆われていたので、 R. lanatum だと思いましたが、どうでしょう?

同じものを裏側から見たところ。鉄さびのような色ですが、柔らかい獣毛です。

これはお手上げ。雑種?それとも名のある方でしょうか?

峠のやや手前に、いかにもシャクナゲという感じの赤い花がたくさん咲いていました。でも、花柄も葉柄もとっても短くてちょっと窮屈そう。寸詰まりの R.succothii

ベルのような形のR.cinnabarinum ブータンではあちこちで群生している種類です。オレンジ色のものも多いです。

これもよくわかりませんでしたが・・消去法でいくと R.tsariense かな?ブムタンに近いところです。

矮小化していて毛に覆われていて、R.pendulum のように見えるけど、自信ありません。

R.keysii たぶん最初に覚えたシャクナゲ。細い上品な筒型の花    

ペレラ峠を越えたあたりからずっと3000m前後の道路脇に咲いていた、控えめでかわいらしいR. virgatum


トゥムシンラ峠を越えてからも違う種類のシャクナゲが見られました。
まだまだわからずにそのままのものもあるので、もう一度ブータンのシャクナゲをしっかり見に行きたいな、と思っています。

アカネを植えてみた Japanese madder plant

ブータンのアカネは根っこじゃなくてツル全部から色素がでます、とか、そういう話をいろんなところでしているけれど、日本のアカネをちゃんと見たことがない私。これはマズイでしょう!!
I have chances to talk about Bhutanese madder , plant and dye, but I don’t know Japanese madder. I must know it !!  It is there growing wild near my house.  I planted wild madder in my garden.

山に住んでいるので、アカネは雑草。草刈りのボランティアのおじさんがくる前に、アカネをもらいに行きました。

こんなところに住んでいま~す。道ばたにアカネが生えていました。

雨上がりで土も軟らかいはず・・と思いきや、なかなか大変。根っこはたしかに赤みがありました。

畑に植えてみたけれど、増えるかな。。。。元気に育ってね。
いっぱい増えたら染色ワークショップできるかな!!?

ブータンの織り、練習中~やってみたら難しい!! Weaving challange

ータンの織りはもう何年も見ているのですが
自分にはできない、と思っていたんです。
でも、去年の3月の旅でゲンパカップ村に行ったときに
小学2年生の織った布を見て、心を入れ替えて、難しく考えずに織ってみよう!と思ったわけです。

After seeing a textile woven by class 2 girl in the remote village in Bhutan, I decided to practice Bhutanese weaving by myself. Now I picked up a ” small and simple motif ” for my lesson but as I start weaving, I realized this motif requires a bit hard technique .

>>>東ブータンの旅のアルバム

名人のジャンベさんに途中まで織ってもらいました(上の写真)
続きを織るのが私の宿題です。
練習用の機で一番左側の「簡単そう」な模様を織ってみることにしました。

ところが、簡単そうに見えて、実はちょっと難易度の高い技が必要、と、後から気がつきました。

2本1組になっている経糸をすくって模様糸を入れていきます。
これは慣れればできる。

2本1組の経糸をすくって模様糸を入れ込む(通常のケース)

ところが、この方法、まっすぐ上にはいかないんです。
2本1組が、交互にずれているので。
で、どうするか、というと、2本と2本の間に隠れている糸を
下から無理矢理すくいあげるのです!

2本1組の糸がないときには(真上直線を描くとき)下に落ちている1本をすくってくる。

下に落ちている糸は見えにくいし、模様糸を入れるのもちょっと大変。
ふうふう言いながら、2日間で8つ同じ模様を織りました。
まだ慣れたとは言えないなぁ。

2日間かけて8個同じ模様を織りました

織りながら思ったことは、2年か3年後にジャンベさんに来日してもらうこと。
それまでに、それを目標に、たくさんの人に呼びかけてブータンの織りを練習して
ジャンベさんに1日特別レッスンしてもらうこと。
少しできるようになると、ブータン人の技のすごさがわかるから
きっとすごく感動すると思う。
そんなことが実現できないかなぁ・・・。

次回ティータイム(6/29)は「ブータンの土の家」

ティータイムでブータンの建築についてお話してくださる方をずっと探していましたが、このたび素晴らしいご縁をいただきブータンの民家の調査をされた佐藤桂さん(文化財保存計画協会特任研究員)に講演していただけることになりました。
↓↓
http://yakland.jp/?page_id=2285

打合せで佐藤さんと初めてお会いし、ブータンの家の造り方、とくに「版築」という土を突き固めて壁を造るお話をお聞きしながら、補強するための知恵、古い家と今の家を比べると突き固める度合いが違うこと、その理由など、とても興味深く夢中になってしまいました。
土を突き固めるのは女性たち、と言われると、なるほど今まで撮った写真はみんな女性が働いています。女性たちが壁を造りながら歌っている動画も見せてくださるそうです。
建築の知識がなくても「なるほど~」と感動ポイント満載の佐藤さんのお話、ぜひぜひ沢山の方にお聞きいただきたいです。

前座では久保がブータン各地で撮影した家に関係する写真をご用意します。専門家の佐藤さんと一緒に全員で意見や感想を出し合えたら何か面白い発見があるかも知れない、とワクワクしています。
ヤクランドの旅では田舎に行ってふつうの家を訪問する機会が多いのですが、もし少しだけ「家を見る目」があったら、きっとブータンの旅がずっと豊かになるだろうな、と思っています。それに、ブータンの家のことに興味をもつことで、今まで意識していなかった私達の日本の家の素晴らしさに気づくことができたら、どんなに楽しいでしょう。

席に限りがありますのでどうぞお早めにお申込ください。

お気に入りロベサ・ホテル My favorite Lobesa Hotel Bhutan

3月の旅でロベサ(プナカの近く)で泊まったホテル、今のブータンにこんないいホテルがあったんだぁ、と感動しました。今までに何度か泊まったことのあるホテルですが、眺めが見えない部屋だったから印象が違ったのかも知れません。
It was wonderful two days stay at Lobesa hotel, feeling full of warm hospitality and true traditional culture.

リセプション。このホテルには、近くの農家から集められた民具などが豊富に飾られています。外国人向けの装飾ではなく、地味な生活用品など本物の民具ばかり。博物館の中にいるようです。


スタッフの女の子たちは本当に働き者です。サービスがとてもよく笑顔で気持ちよく接してくれました。今時珍しいフルキラをキチンと着ていて、清楚で美しいです。
後ろの布やアティークな仏画も気になりますね!
松ぼっくりの飾り。竹ワッパとのコンビネーション。トイレも美術館。
入口付近にも古い道具が。これは「くけ台」です。
民具ファンにはたまらないものがいっぱい!   
今回は別館の部屋に泊めてもらいました。プナカの田んぼの眺めが素晴らしい。
早朝の写真。目の前に大きなデイゴの木があり、花が咲いています。
デイゴの花の蜜を吸いに、たくさんのシリアカヒヨドリが集まっていました。
日本のヒヨドリほどうるさくなく、いいモーニングコールです。
お尻、真っ赤かです!
本館の外観   
木の部屋。落ち着きます。
シャワーのお湯も出ました。Wi-Fi-のパスワード。make a wish いいですね

ドアのノブが壊れていて、ドアの木が季節によって膨張するから難しいとか。
そういうところはブータンなのでちょっとありますが、温かい素朴なおもてなしがとても嬉しく、またぜひ泊まりたいホテルになりました。

ゼムの葉とボケの実は媒染剤?

ブータンの染色の特徴のひとつははゼム(ハイノキ科ハイノキ属の植物)の葉とボケの実(カリンくらい大きい。酸味が強い)を使うことです。

ゼムの葉はアルミを多く含み、ミョウバンを使った媒染と同じ役割をしていると考えられている一方、本当にアルミ分が溶けだしているのか疑問、という声もあります。葉に化合物として蓄積されているアルミが湯で煮ただけでアルミイオンにはならないだろう、ということです。

一方、酸っぱいボケの実を入れることについて、染色に詳しい方たちは「赤い色味を鮮やかにするため」といいますが、ブータン人は、酸っぱい実は色を糸にぎゅっと押し込んでくれるのだ、といいます。やっぱりブータン人のいうことには意味があるんじゃないでしょうか?

さて、まったく素人考えで笑われるかも知れませんが、いろんな人にあれこれ聞いて、こんなストーリーを考えてみました。

まず、ゼムの葉を煮ることでアルミは化合物のままの状態で葉から出てきて、糸に付着する。
酸を加えた染液にその糸を入れて煮ると、アルミの化合物はいままでペアになっていた物質を手放して色素と結合する。
もしこれが成り立つとしたら、ゼムの葉は酸っぱい実の力を借りてアルミ媒染の働きを果たしているということになるのではないかな?と思うのです。
それを科学的に証明できないでしょうか!

<ブータンのラック染めの例>

左:ゼム(Simplocos sp.)  寒冷なブムタン地方のもの。温暖な地方では常緑樹のゼムがあり、手に入ればそちらのほうが良く染まるという。

右:ゼムの葉を湯で煮出した中に糸(ウール)を入れて少し煮てから自然に冷ましたもの。糸は黄色くなる。

左:染色の大事な脇役のボケの実。大きくて酸味が強い。生でも乾燥させてもよい。

右:乾燥したボケの実を水につけている。水が酸っぱくなる。

左:ラック(ラックカイガラムシの分泌物。臙脂色の染料)にお湯をさしてかき混ぜるとお湯が赤くなる。これを漉して染液をとる。

右:ラックの染液にボケの実の酸っぱい液を加えている。

左:ラック染液にゼムであらかじめ煮た糸を入れてさらに加熱して染める。
右:染めあがった糸。

5/17(金)・5/18(土)ブータン・ティータイム in 大阪

アットホームな古民家ギャラリーでブータン染織のお話会を開きます。
午前の会は、刺繍のような細やかな模様を織り込む片面縫取織りの産地、落ち着いた表情の野蚕の織物の村、もうとっくになくなってしまったと思われていた綿栽培を今でも続ける村など、東部ブータンならではの様々な織物とその産地をご紹介します。

午後野会は、「ブータンにもこんなところがあるの?」という山岳地帯の珍しい民族衣装を着た人々のお話です。ヤクや羊の毛を紡いで実用的な布を織り、おしゃれなヤクのフェルトの帽子を作る様子、そしてすぐ裏山がチベットやアルナーチャル・プラデシュ(インド)という面白い事情にも触れたいと思います。

染織品の展示(着方実演も)、片面縫取織りの実演、資料の販売もいたします。
ぜひお出かけください。

2019年5月17日(金)・18日(土)
10:30~17:00 (下記時間以外は自由に展示をご覧いただけます)

午前の会 11:00~13:00 
「東ブータンの織物産地」~“王家のために布を織る”ゲンパカップ村、綿栽培のトンサ村、野蚕織物のラディ地方~

午後の会:14:30~16:30
「ブータン山岳遊牧民族」~ヤクのフェルト帽子のブロクパ族、竹の帽子のラヤ族~

*1日目、2日目とも同じ内容です。
*各30分前から受付

定 員:15名様(先着順)
会 費:1500円 ブータンのハーブティー、お楽しみスイーツ付

場 所:Gallery & Space SIO 大阪市中央区南船場1丁目3-26

お申込:ヤクランドへお申込ください(①ご参加者全員のお名前、②ご連絡先 ③ご希望の日にち・午前か午後か)④特にご興味をお持ちの内容(もしあれば)

*残席情報などはホームページに掲載しております。
http://yakland.jp/?page_id=2533

ブータン・ペマガツェルの綛上げ動画

染織情報α(2018年12月号)に -「綿織物」とペマガツェル県トンサ村 ‐ の記事を書かせていただきました。

その記事の中の「綛上げ」の写真を理解しようと、自分で模型を作って考えてくださった方とお会いしました。

こんなにじっくり読んでくださる方がいらっしゃったとは、びっくり。嬉しかったです。

質問してくださったMさんのために、動画をアップいたしました。

ブータン+チベット+アッサム 染織の旅報告書2018年版ができました

カラー70ページ 1部 700円

東ブータンの染織の盛んな村やチベットの旅のささやかな記録です。この地域に興味をお持ちの方や、旅をされる方のお役に立てれば嬉しいです。

1部700円でお分けしております。送料は部数にかかわらず一律100円(差額サービス)
メールでお申込(お名前、ご住所、お電話番号、部数)の上、郵便振替にてご送金くださ
い。ご送金後1週間程度でお送りさせていただきます。

送料:2019年2月20日までにお申込・ご送金いただいた場合無料。それ以降は実費
となります。

郵便振替口座番号 00180-1-34030 加入者名 ヤクランド

最高級の女性の衣装を織るゲンパカップ村

片面縫取織りの図解を試みてみました

ワイルドシルクミュージアムの檜山さんに手伝っていただき、今までの旅で撮影した「エリ蚕」のアルバムを作りました

トンサ村で藍染と泥染めを見せてもらいました

大好きなサクテン

ブロクパの帽子作り。以前見たときとちょっと違います。

チベットの高機。砂川康子さんによる図は貴重です!

杉山美和さんがチベットとブータンの衣装を採寸図で比較してくださいました。さすがプロです!

ブータンのラック染めの染織品、ラック養殖、染色方法をまとめました

ラック研究会の北川美穂さんに手伝っていただいてラックの一生をまとめました

「ブータン+インド・アッサム、メガラヤ州 染織の旅報告書2016年版」700円
「ブータン+北東インド染織の旅報告書2017年版」900円
「ブータンの染織紹介~旅で出会った布と人」1600円

もございます。
こちらをご覧ください。