革命中国からの逃走 新疆、チベット、そしてブータン 読んでいます

「革命中国からの逃走 新疆、チベット、そしてブータン」(シルヴァン・マンジョ著 乾有恒訳 山本真弓監訳 つげ書房新社) を読んでいます。
満州で裕福な家庭で育った主人公が日本で学び日本陸軍航空隊~シベリアで捕虜生活~国民党軍~新疆~チベット・・・と共産党から逃れ生き延びるために流転しブータンにたどり着いて・・という実話。今やっとブータンのことろまで読み進めました。そこで登場したのがドルジ首相!前例のない中国からの逃亡者の扱いとその人柄、技術に目をつけてブータンの近代化の大事業であるプンツォリン~パロ(ティンプー)道路建設の大役を依頼するという、歴史の教科書にはでてこないエピソード。ドルジ首相の人柄がありありと目に浮かびます。とくに今は歴代の王様がブータンを素晴らしい国として作り上げてきたというイメージが出来上がってきていますが、それを支えたドルジ家の人々のことはドルジ首相暗殺とともにすっかり消されてしまったようです。ドルジ家に思い入れのある私には(多少脚色はあるのだろうな、、と思いつつも)まわりの人に「読んで、読んで」と触れ回りたくなる本です。

ドルジ首相 声が聞こえてきそう